「洗い出し」と言われてもピンとこないと思いますが、3分(9㎜)から4分(12㎜)くらいの細かい砂利をモルタルに混入し、よく平らにならしてからモルタルの締まり具合を見て、表面に水を掛け乍らブラシで洗い、砂利を洗出す工法の事を「洗い出し」と言います。
よくお寿司屋さんの床などに使われたり、タイルがまだ普及しない頃玄関の床に使われていました。
水を大量に流すので施工場所が限られることや、モルタルのかたまるタイミングに左右されるので、夏場は早く固まるし、冬場にはなかなか固まらなく仕上に時間が掛かるなどの制約がありました。
最近は、下地の色がセメントのグレー色だけでなく、カラーセメントを使い、玉石も海外からカラフルの石が入ってきますので、その組み合わせによって多彩な表現が出来るようになりました。
また、施工方法もセメントを使わずにエポキシ樹脂やウレタン樹脂を使い、床だけでなく壁などにも施工出来るようになりました。水の制約もなくなり施工時間も短縮されます。
玉砂利がネット張りになっているものもあります。タイル感覚で下地に接着剤で貼っていくだけです。
固まったらタイル目地をして拭取るだけです。
多種多様な工法が開発され、洗い出しが見直されいろんなところに使われるようになりました。特に店舗や商業施設、ホテル、旅館など。また公園や公共施設などにも多く使われています。
レストランやカフェ、ショッピングモール街などに行ったとき、ちょっと気を付けて見てください。意外とたくさん使われています。
ブティックの壁面に施工された洗出しです。
ビルの通路に洗出し。壁面のカラーとよくマッチしています。
公園の階段を洗出しで仕上げています。
住宅の玄関ポーチの階段を洗出しで施工。蹴込の部分もうまく仕上げています。
レストランの壁面に洗出し。木の柱と趣が合います。
レストランのカウンター席の下の壁面です。目立たない所ですが、面白い使い方です。