丸い石のありがたさ!

私共で販売している石には、玉石、砂利、砕石、五郎太石、鉄平石などいろいろありますが、昔は国内で採取されるものが殆どでした。玉石で言えば代表的なものが、那智黒石です。三重県の熊野地方の海岸で取れる真っ黒な石で、磨けば黒々とした光沢が出てきれいな石でした。現在は極一部で採取され、建築や造園用に大量には取れず国内で販売されているのは、海外からの輸入品が殆どです。

 

天然の玉石は、海底火山の地殻変動とか川から流れてきた石などが海の波にもまれて、波打ち際でぶつかり合いながら丸くなるのに100年近くも掛かって出来るわけです。国内の海岸では一部を除いて玉石の採取は禁止されています。

 

玉石の洗出しや敷砂利に使われいた定番の「大磯」が、海外製品になって40~50年くらいになりますが、海外でも最近海岸での採取が禁止になり、川などで取れる石になりました。丸みが少なく少し尖ったものが入ります。

海外でもここまで来たか! という感じです。


この2枚の海岸の風景は、いずれも東南アジアのものです。(資料:街建コラムより)

何れこの海岸からも玉石の採取が禁止されるのも時間の問題かもしれません。

100年も掛かって自然が作り出すものを、わずか20~30年で取りつくしてしまえば、無くなるのは当たり前です。

 

石に関わって生業としている身にとって辛いのですが、今振り返ると長い間に撮れなくなった石の種類がかなりあります。

国産の那智黒石、鶉石、本赤玉石、大磯砂利などなど。

 

自然が作り出すまあ~るい石、なんか温かくて、癒されますよね~。

「玉石」て「ぎょくせき」とも読みますが、宝石ですよね!

感謝しながら、大切に使っていきたいです。 宮崎