銀漢の賦

昨日は当社のクリーン作戦の日で、普段できないところの清掃を、全員で集中的にやる日でした。網戸の片付けやガラスふきなど、諸々終わらせて7時過ぎの帰宅になりました。途中、東の空を見上げると、まん丸のお月様が煌々と輝いているではありませんか、久しぶりの満月でした。冷たく凛とした夜空に、明るく微笑んでいるかのようなまあるいお月様でした。

 

私のスマホで撮ると、上の様な写真になってしまいますが、実感としては、左の様に大きく、はっきりと見えています。肉眼ってすごいですね~!


 

この月を見て最近読んだ時代小説、葉室麟の「銀漢の賦」を思い出しました。その中に出てくる、蘇軾の漢詩が物語の流れの中で、大きな意味を持つのですが、その漢詩が以下の「中秋月」です。

 

  暮雲収め尽くして清寒溢れ

  銀漢声無く玉盤を転ず

  此の生、此の夜、長くは好からず

  明月、明年、何れの処にて看ん

 

銀漢声無く・・・・と、思わず口ずさみましたが、物語に出てくるその情景が頭に浮かび、それと同じ場面を体験していると思うと、いつも見る月ではなく別の月を見ているようで、感動もひとしおでした。

                                           宮崎